Q.いま会社から家賃補助を毎月3万円もらっています。ただ、子どもが小学校にあが る前に戸建ての購入も検討しています。このまま家賃補助を受けながら賃貸住まい がいいのか、戸建てを購入したほうがいいのか悩んでいます。

 

A.古川さんのように、家賃補助の手当を放棄してまで住宅を買ったらいいのか悩 んでいる方は多いようです。シミュレ ーション を交えながら回答しましょう[図613] 。 まず賃貸のケlスを考えます。古川さんの現 在の家賃は叩万円 (2 年更新、更新料1カ月分の 家賃)。これを侃歳になるまで初年間計上する と、家賃補助を差し引いた実質の支出合計は2 886万円です。ちなみに、この間の家賃補助 は手取りで864万円。確かに大きい金額です。 -つ注意したいのは、家賃補助3万円をω 歳 まで単純に累計すると、 1080万円になるの ですが、古川さんの場合、補助が所得扱いにな っているため税金がかかります。したがって、ここでは所得税、住民税が差し引かれた。手取り。ベ lスで計算する必要があります。課税さ れているかどうか悩んだら、給与明細を見て確 認しましょう。 一方、購入のケlスを検討してみます。現在 住んでいる住宅と同等の条件の物件を探すと物 件価格は2800万円(諸費用は200万円) 程度かかります。仮に自己資金500万円とし、 2500万円の住宅ロ lンを組んだとしましょ う。全期間固定金利2・5%、期間初年とする と、月返済額は9万8780円になります。繰 り上げ返済をまったく行わないとして、総返済 額は約3556万円です。その他固定資産税や 修繕費なども合計すると、住宅ロ lンを完済す る侃歳までの初年間で約4656万円かかる計 算です。賃貸のケlスとの差は、 1770万円になりました(不動産価格や家賃の変動は考慮せず)。 つまり、賃貸を継続した場合、退職後にこの金額の範囲内で新しい物件を購入できれば、 結果的に φ安上がりeだったといえます。このころ、購入物件はすでに築初年以上経過し ていますから、建物の価値はほぼゼロに等しいでしょう。「資産価値」に着目した場合、 1770万円で、この時点での購入物件と同等以上の物件を買える可能性は十分にあるで し’ょ、っ。 現時点で購入するのであれば、やはりいかに割安に住宅を買うかがポイントになります。 みすみす家賃補助を手放すわけですから、通常以上に価格に敏感にならなければモッタイ ナイのです。 もちろん賃貸か購入か検討するには、金銭的な面のみならず、移動のしやすさや、持ち 家を持つ安心感、教育や生活環境など比較する点はたくさんあります。総合的に判断して ください。古川さんの場合、転勤も考えられるし、老後は夫婦二人で暮らせる家で十分と の考え方から、当面は賃貸暮らしをすることになりました。 ただし、家賃補助といった手当は、勤務先の今後の業績によって金額や支給要件が改正 されてしまう可能性もあるので過度な期待は禁物です。